こだまdeしょうか?

渋谷で働く学生複業研究家のブログ

「本物に触れ、心で鑑て感じ考えよ!」彫刻家 兼 日本金属工芸研究所 会長 山田朝彦さん

6月7日に行われた第8回ベンチャービジネス論

今回のゲスト講師は、明治大学の先輩であり、日本の芸術賞の最高峰「日本芸術院賞」を受賞した、日本を代表する彫刻家 山田 朝彦(ともひこ)さんでした。

山田朝彦さんは、彫刻家であると同時に、家業の日本金属工芸研究所の経営者として活躍された、まさしく「二足のわらじ」を履かれた希有な達人です。

そんな山田朝彦さんに、ご自身の半生を振り返っていただきながら、今の大学生に向けた熱いメッセージをいただきました。

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山田朝彦さん
日本の彫刻家。広島県出身。東京都文京区在住。
2012年より日展評議員を務める。2016年日展理事。また、日本彫刻会運営委員も務めている。株式会社日本金属工芸研究所会長取締役。
株式会社日本金属工芸研究所は、日本レコード大賞読売演劇大賞などの多数の表彰記念品やブロンズ像の製作を手がけている。

講師が一番言いたかったこと

「美しいと思うあなたの心が美しい」
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平成27年に、天皇陛下直々に日本芸術院賞という大変名誉ある賞を受賞された山田さん。
それほどの素晴らしい芸術家の山田さんが感性を磨くために、常に大切にしているのは「美を感じ取るこころ」だそうです。

美や芸術とは自然的な存在ではなく、創造的な存在であり、芸術家から与えられるものではなく、自分で考え感じとるもの。

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「うつくしいものを美しいと思えるあなたのこころがうつくしい」
相田みつをさんのこの詩が大好きだそうです。

これは、美術だけに限りません。
「ありとあらゆるものに対して、自分で見て、感じ、考えてほしい。
 美術館に行って作品を眺めるときも、予備知識や解説を調べずにありのままの感情でみてほしい。」
と力説されていました。

つくるとみる
つくる 意味
作る ものをつくること
造る 建物などをつくること
創る 何もないものをつくること
みる 意味
見る 無意識でみること
観る 目的を持ってみること
鑑る 自分の心を写してみること

「芸術家が作品を創り、私たちがそれを鑑る」
鑑とは「かがみ」と読みますよね。
鑑賞という字からもわかるように「自分との対話」のようなもの。

芸術家は何もないところから自分の魂をかけて創っています。
その作品に対して、自分の心を写して鑑てほしいと仰ていました。

一番心に残ったこと

「有由有縁」
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川端康成の作品の中に書かれていた「有由有縁」という言葉。
理由が有って縁が有る。

実は山田さん、大学卒業時には芸術家になるつもりは全くなかったのだとか。
芸大や美大の彫刻専攻でもなく、柔道に明け暮れていた明治大学時代。

たまたま行ったイタリアの美術館で彫刻を鑑て心に稲妻が走り、
たまたま美術教室で見つけた粘土に触って心が躍り、
他流試合のつもりで出品した日展で特選を受賞し、
東日本大震災後に祈りを捧げた作品で、日本芸術院賞の栄誉に輝き、
明治大学の先輩たちのおかげで、母校に彫刻を残すことに….

といった具合に、芸術家としての今があるのは不思議でありがたいご縁があったからだと仰っていました。

自分の中で何か感じるものがあったり、尊敬できる師に巡り会えたならば、とりあえずやってみることが大事だと仰っていました。

先日のクランボルツの記事で書いたこと、そのものを人生で体現されており、ご縁や運、そしてそれをやってみることの大切さを改めて感じました。
kodamayutaro.hatenablog.com

自分を伸ばすためにやろうと決意したこと

「本物に触れる」

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(明治大学に飾られている) 山田朝彦さんの「SEED」

「美しさや心を鍛えるためには、どうすればいいですか?」という僕の質問に対して
山田さんは「身銭を切って本物に触れなさい」と返答してくださいました。

まずは、国立新美術館の「ジャコメッティ」の展示会に行くことを勧めていただきました。
もちろん前提知識などは調べて行かずに、ありのまま感じ取りたいと思います。

ジャコメッティ展|企画展|展示会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO

最後に

明治大学リバティータワーの図書館の入り口に掲げられているロダンの言葉について考えたことがある明大生が何人いるでしょうか。
とても素敵な言葉なので、掲載して締めたいと思います。

「肝心な点は感動すること、愛すること、望むこと、身ぶるいすること、生きることです。」
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山田朝彦さんありがとうございました!

児玉悠太朗